汎用のプーリーホルダー、入手できました。
これでやっとフライホイールが外せます。
それではこの道具を使ってジェネレーター側を全てホンダの純正品に交換していきたいと思います。
事前に準備として(リトルカブの物らしいですが)運良くわりかしきれいめの純正ジェネレーターカバー・ジェネレーター本体・フライホイール・セルギヤ・セルチェーン・ボルトナット一式のセットが出品されてたので落札しておきました。
新品でこれだけ揃えたら相当高くつく部品が一式なのでありがたいと思います。
それではジェネレーターカバーを外して作業していきましょう。
フライホイールをプーリーホルダーでギュッと固定して長めのブレーカーバーでゆっくり回すとぬるりとナットは外れました。
あれだけインパクトドライバーでガスガス回してもビクともしなかったナットが一発で。
このプーリーホルダーがあると遠心クラッチも外したり締めたりできるので、整備作業には無駄にはならないです。
セル付き用フライホイールプーラーを使ってパコン!
フライホイールも取れたのでセルギヤも外れるようになりました。
ウッドラフキーはシャフトに食い込んでて取れませんが、もし取れてしまったら小さいので無くさないように気をつけて。
黒い樹脂製のセルチェーンのテンショナを外します。
なにか赤いマーキングしてあるプレートを外し、モーター軸上の小さなサークリップを外します。
大きい方のセルギヤはワンウェイクラッチ内蔵です。
引っ張るだけで外れますがバネとかローラーが飛び出すかもなので気をつけて外します。
上下を同時に引き抜くとチェーンと上下のスプロケットが取り出せます。
見た目はカブカスタムとほとんど同じ。
ただ、使っている部品の質感が明らかに違いますねえ。
青黒いチェーンはKMC製でした。
セルギヤもなんだか「なまくら」っぽいです。
せっかくここまで来たのだから(今回は特に必要ない作業ですが)セルギヤ裏の丸いカバー(オイルセパレートプレート)も外して中を見てみましょう。
ネットで見かける記事ではこのプラスの皿ビスも鬼門ですよね。
ショックドライバー使っても外れなくてネジを潰してしまった記事をたくさん見ますからドキドキ…。
しかし叩いて使うショックドライバーの類は持っていません…(^_^;)
普通のドライバーで回してみましたがどうも緩みそうにないので電動インパクトドライバーに賭けてみます。
最初に太さの合ったドライバービットをコンコンとネジ頭に打ち込んでおいてインパクトをかけます。
慎重にやりましたが心配したほどのトルクでは締め付けてなく、ガガッぐらいで外れましたw
ここもホンダとほぼ同じように見えますが下のオイルポンプ用スプロケットのある位置のゴムのローラーには歯はありません。
普通なら向こう側に貫通しているオイルスピンドルシャフトもありません。
ただの六角ボルトで固定してるだけでフリー回転の「歯無しローラー」になっています。
この辺りのパーツは純正のカブエンジンには入っていない物なので、すり減ったときの入手性の難がありそう(何か他エンジンのパーツが流用できるかもだけど今のところ不明)で心配です。
追記:後日アリエクスプレスで見た目が似たような「歯無し」を含むガイドローラー3枚セットを見つけたので試しに入手してみましたがどれも適合しませんでした…消耗品ですがここの交換パーツが見つかりません(泣)
107mmのオイルセパレートプレート用の大きいOリング・皿ビス用の6mmの小さいOリング、クランクシャフトのオイルシール30✕42✕4.5mmなどは交換用の部品手配が間に合わなかったので不本意ながら現状そのまま再使用です。
中華エンジンで「割れる前に換えとけ!」っておまじないのように言われる油圧テンションロッド頭のゴム製品。
わたしもおまじないで純正部品に換えてあります。
この部品は出品者様が気を利かせて付属してくれてたので、「とりあえず」交換してますが、正直言うと元のゴムの品質もそんなに悪そうじゃなかったです。
でも中華製は最初はいいけど気付いたら劣化して砕け散ってるそうです…怖い。
余談ですがゴムに当たるところの金属って平べったいほうが良いと思うんだけど、なんであんなにグッと突き刺さるような設計なんだろう?
抵抗を減らすのが目的?
後で知ったのですが、この辺が気になる人はキタコやタケガワから社外品で当たり面が平べったくなってたりテンショナースプロケットにベアリングを仕込んだりしてる特殊な「強化アーム」なる物も市販されています。
が…結構お値段が張りますね。
カムチェーンの音が気になりだしたら頑張って購入して交換してみるのも良いかもしれません。
せっかくなので落札したジェネレーターのセットに付いてたホンダ部品を移植しときます。
セルギヤとセルチェーン。
サイズも完璧にぴったりです(^o^)
少々使用感はありますがホンダのギヤはなんだか強そうです。
中華新品よりホンダ中古を信用してみます(笑)
チェーンはDIDのゴールドです。
どうせ見えなくなりますけど気分は良いです。
こうなってくるとモータースプロケットと2個の黒いテンショナーが心配に(笑)
気にしだすとキリがないですので止めときましょう…(^_^;)
ほぼ出来ましたのでフタを閉めたいと思います。
ボルトはトルクレンチで1kg程度で締めました。
トルク管理は正確に…。
フライホイールも交換ですが、出品者様の言う通りホンダのほうが薄いですね。
ちょっと縁に錆がありましたが概ねきれいなフライホイール。
リーファンのフライホイールよりバランスが良ければいいんですけどどうでしょうね?
画像は準備中のシフトインジケータのパーツなんかが散らかってて少し見にくいですが…
リトル用の6Pカプラーとカブ90のカプラーは形状が違うので90用に4Pカプラーに作り変えときます。
ピンクの線なんかが余分に2本ほどありましたが不要なので抜いておきました。
発電量とか大丈夫かな?という心配はありますが、運転してみないとなんとも言えません。
ホンダロゴの入った見慣れた外観になりました。
やっぱりこっちのほうがカッコいいです。
あとね…点検途中で気になっていたパーツがありました。
ギアシフトストッパーとかいうヤツです。
ヒトデ板に当たって押さえるパーツ。
リング状の所が妙にガタがある上に回転もゴリゴリと渋かったのですが。
比べる部品が無いし回転部分はベアリングでも無いので「これが普通かな?」って思って一旦はそのまま装着し、ケースは閉じていました。
でも悶々とします…あのゴリゴリ感…(-_-)
考えた末、後悔しないように純正部品を発注!580円なり。
在庫切れでしたので少々遅れて到着。
思った通り純正は動きに渋さが全くありません。
めっちゃスムース。
届いた部品に比べるとよく分かりますがリーファンのはひどいです(^_^;)
わー、ヤバかった…!
上が純正、下がリーファンのですがこちらから見る分にはそんなに違いませんね。
純正のほうがリングが薄い程度?
しかし反対側。
かしめ方が全然違います。
リーファンのは見るからに弱そう。
リーファンのは少し曲げてクリアランス調整していました。
純正はそのまま付けても円形のプレートとのクリアランス調整もすることなく、わずかに浮いた状態で収まりました。
要チェックですねここは。
多分シフトチェンジの感触に差が出るでしょう。
それぐらいにガタがありましたから。
追記:2022年5月16日
この作業のおかげか本日までほぼ毎日欠かさず乗ってますが、一回もギヤ抜けなどの症状には遭遇していません。
未だにシフトはカッチリ決まってて不満が全くないのは結構すごい事です。
変なところに落とし穴がありましたが、今回で一応搭載前の点検は終了とします。
シフト周りの動きと各ボルトの締め付けトルクの管理には特に注意しました。
工具と時間ががあれば割と誰でもできる作業だと思いますので、中華エンジンをお試しの際にはぜひ勉強も兼ね、できるとこまでバラしてみるのも楽しいです。
たぶん耐久性もアップしますよ(^_^)
かかった費用はジェネレーター代が効いて最終的には約50000円超えのエンジンになりました(汗)
あとは搭載する時間を作るだけ。
早く載せたいなあ…
#中華エンジン
#初期オーバーホール
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